Mediaskin 2
ここのところ、Mediaskinで検索してここにたどり着く人が増えてるみたい。
本業のほうが地味な作業中であんまり書くことが無いとはいえ、いったいなんの日記やらよくわかんないけど。
ボタンの押し具合とか、ワンセグの受信感度とかの使い勝手の部分は他のブログや掲示板にまかせて、デザイン的な話しで携帯を見つめて見たいと思う。
MediaSkin
物作りに携わってる人はよくわかることだと思うけれど、「引き算のデザイン」ってのは出来上がったモノからは想像できないほど大変なもの。建築もそうだし、たぶん携帯のようなプロダクトデザインも。
そういう意味ではMediaSkin、相当頑張ってる。フリップの薄さ、液晶のフチの処理、各種カバーのツライチ精度etc・・・。余分な物は出来る限りそぎ落とす!そんな意思が見え隠れしてくるようです。
出来上がったモノは見ての通り、シンプル極まりないけれど、この「なんでもなさ」こそがデザインたるものなのだ。
寂しいからハーフミラーでラインいれようぜ!とか、機能的に意味はないけど、ここギザギザにしようぜとか、そういった次元とはまったく違った「意思」のデザイン。
おそらく、デザイナーの吉岡徳仁氏と実際に設計したエンジニアとの間でもあーでもないこーでもないと衝突もあったと思う。デザインの意図をエンジニアに正確に伝え、意図を理解、咀嚼し実際の設計をするエンジニア。
au Design Project前作のNeon。何かの雑誌でデザイナーの深澤直人氏が金型の抜きテーパー(プラスチック成型品を金型から抜くために、垂直面でもわずかにテーパーをつけること)で、エンジニアとずいぶんやりあったという話しを読んだ。ほんのコンマ数ミリの違い。
そんな些細な積み重ねが、デザインを紡ぎあげていく過程を想像しながら、ワクワクし、また愛着を持ってモノを使えるのだ。
「神は細部に宿る」と言ったのはミースだが、50年経ってもやっぱりそれは真実なのだ。