コーヒーもう一杯 山川直人
コーヒーを好んで飲みだしたのは、いつぐらいだったう・・。
中学生か高校生のとき、「コーヒーをブラックで飲むと大人ぽくてカッコイイ!」なんていかにも中2病患者的な発想で旨くも無いインスタントコーヒーをすすってた。
※中2病
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%E6%C6%F3%C9%C2?kid=46042
大学の時に、バイト先の先輩が卒業するときにくれたコーヒーメーカーに、スーパーで買った安物の豆をいれて飲んだりしてた。
ダ・ヴィンチでプラチナ本に選ばれていたこのコミック。ずっと気になっていてようやく読みました。
うわぁ・・・これ良いは・・・。
基本的に1話完結のオムニバス。
くたびれたサラリーマン、ウエイトレスの女の子、鍵っ子の男の子、彼女と別れたばかりの漫画家etc・・。
さまざまな登場人物のさまざまな日々に、一杯のコーヒーを。
どの話も感動したり、ちょっとセンチメンタルだったり、良い話ばかりだけど、自分のお気に入りはこの2話。
1巻の「ヒコおじさん」 親戚の大人たちから、小馬鹿にされていたヒコおじさん。
ヒコおじさんの部屋はおもちゃやいろいろなものがごたまぜで、それを子供のころの自分に見せてくれるんだけど、主人公は周りの大人たちの態度からなんとなくヒコおじさんを卑下していた。
手塚治虫にディランのレコード。そして、サイフォンドリップのコーヒー。
大人になって初めてヒコおじさんが大変な趣味人だと気がつくっていう話。
2巻の「かわいい女」 別れた男はコーヒー好きだった。彼は結局、奥さんと子供の元に戻り、残ったのはコーヒーの道具と淹れ方の知識。
自分を一番に考えてくれる新しい「彼」もコーヒー好き。ただし、なんちゃて。デタラメに淹れるコーヒーを見て、別れた男を思い出す女。
コーヒー程度のことで男を天秤にかける自分を「かわいくない女」だと悩む・・・。
帯のお勧め文は、森薫とこうの史代が書いてます。わかる人にはこの二人が推してるというだけで、クオリティーがわかるかも。
お勧めです!
ダ・ヴィンチの選書はあなどれない!
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