遮熱透湿シート

今回、屋根の下地シートを従来のアスファルトルーフィングではなくルーフエアテックスを採用してみました。

建築の屋根は、金属板金葺きだったり、瓦だったりするわけです。雨はこの瓦や板金で99%はカットするのですが、のこりの1%は下地まで入り込みます。
これは風圧がかかった時の毛細管現象など、シンプルな自然現象が原因で起こるため大変防ぎ難く、通常は屋根仕上げの下に敷く防水シートにより二重防水になっています。

通常、屋根の防水シートには(簡単に言えば)紙にアスファルトを染み込ませたようなアスファルトルーフィングと呼ばれるものを屋根下地の耐水ベニヤの上に敷いています。

近年、住宅全体の通気や断熱、遮熱が重要視されるようになり、屋根の下地にも同じような性能要求がでてきたため、こうした新製品も各社からでてきています。
ルーフエアテックスはそうした商品郡のひとつで、屋根下地のベニヤからの湿気を外に逃がしかつ雨は防ぎ、さらに遮熱性能もあるというものです。

初めて採用しましたが、テントの下なんかにひく断熱レジャーシートが薄くなったような感じで、シルバー面を上に向けて施工します。ものすごくまぶしいので、たぶん遮熱してるんでしょうね。写真がマッシロに飛んで失敗するくらいに‥。

アスファルトルーフィングの施工時は、つねに破れた箇所を指摘して補修させる監理が重要でしたが、ひっぱってみても破れそうになく、かつ職人さん達の意見では、カッターでのカットがしやすく軽く(重量はアスファルトルーフィングの1/3)扱いやすいとのこと。
職人さん達が扱いやすいということは、施工ミスの低減も期待できるでしょう。

なかなか良さそうなので、今後も予算の許す現場では積極的に使っていきたいなと思わせるものでした。

ツジデザイン一級建築士事務所