秋野不矩美術館・ねむの木美術館どんぐり

秋野不矩美術館[浜松市]/藤森照信

日本画秋野不矩氏のための美術館。
荒々しい土壁と挽き割った板壁、鉄平石の屋根。実はRC造。
内部は美術館なので当然撮影禁止…。
この美術館、なんと土足禁止なんです。展示室はスリッパも禁止!
メイン展示につながる回廊のモルタル床や大理石の床の感触がダイレクトにつたわってきて、これは良いかも!
メイン展示室はしっくい壁と大理石の床で真っ白で一瞬スケール感を喪失します。トップライトからのアンビエントで真っ白なはずのしっくいがわずかに水色になっているのが綺麗…。
秋野不矩氏の日本がもとても素敵で、予定外に目録を購入してしまいました。
残念ながら企画展示中で、幅7mの大作「オリッサの寺院」が見られず残念…。ここはまた来よう。



■ねむの木美術館[掛川市]/藤森照信

ハンディキャップを持った子たちを受け入れているねむの木学園の美術館。
藁を混ぜたモルタル壁に、「どんぐり」部分の屋根は手で曲げた銅板葺き、切妻屋根は鉄平石に芝棟。
車で美術館に近づいていくと森の樹木ごしにどんぐりの部分が見えてくる抜群のアプローチ。
受付を済ますと、いったん外へ!敷地をぐるりと回って展示室の入り口へ。
屋根が近い!背面の山から生えてきたような建築。
内部の展示室も藤森氏十八番のチェーンソー仕上げの柱と粗めのしっくい壁。
「どんぐり」部の内部は上までの吹き抜けになっていて、床と壁、壁と天井それぞれアール仕上げになっていて、秋野不矩美術館以上にスケール感を喪失する。