ぬりものの椀

先日、名古屋のBienioさんで塗師 赤木明登さんの個展が開催されているのを知ったので打ち合わせの帰りに立ち寄りました。
赤木さんのことはいくつかの著書を読んでいてずっと氏の作るぬりものに興味を持っていました。
また、つい最近松浦弥太郎氏のぬりものの椀を登山に持っていったという小文を読んでいたというのも理由かもしれません。

なんの変哲もない漆のうつわ。

豪華な蒔絵がほどこされているわけでも、銘を印してあるわけでもありません。
いくつか同じような椀を手にとって手のひらで撫でてみて、真横から、上から下から眺め回し。
たったひとつをきちんと選び出す。

今の僕には過ぎた品物かもしれません。
これから毎日食事の時、いずれ身の丈に合うまで成長できるよう背筋がしゃんとしそうです。